投資を始めるとき、多くの人がまず悩むのが 「S&P500とオルカン、どっちを選ぶべきか?」 というテーマです。
どちらも人気のインデックスファンドであり、NISAやiDeCoでも購入者が非常に多い商品です。
結論を先に言えば、初心者が最初に選ぶなら「オルカン一本」で十分正解だと私は考えています。
ただしその理由を理解していないと「途中で迷ってしまう」「周りの意見に流される」というリスクがあります。
そこでこの記事では、
- S&P500とオルカンの基本的な仕組み
- 過去の実績やリスクの違い
- ナスダック100の特徴
- 私自身の投資スタイル
を分かりやすく整理します。
S&P500とは?米国株の王道
アメリカを代表する500社
S&P500は、アメリカの株式市場に上場している大企業500社を対象にした指数です。
Apple、Microsoft、Google、Amazon、Tesla など世界トップクラスの企業が含まれています。
高い成長率の背景
アメリカ経済はこれまで世界の中心であり、株式市場の規模は世界全体の約6割以上を占めています(MSCI公式データ)。
そのため「アメリカに投資すること=世界経済の成長に乗ること」と言っても過言ではありません。
過去のリターン
S&P500は過去30年間で平均して年率7〜10%のリターンを出しています。
複利効果で見ると、この成長率は非常に大きな差を生みます。
👉 なお「利上げ・利下げが株価にどう影響するか」については、こちらの記事でも詳しく解説しています:
➡ 利下げ・利上げはアメリカ金利政策と株価への影響
オルカンとは?世界に分散できる安心感
全世界に投資できるファンド
オルカン(オール・カントリー)は、先進国から新興国まで70カ国以上、数千銘柄に分散投資できる指数です。
MSCI ACWI(All Country World Index)に連動しており、世界全体の経済成長を取り込むことができます。
実はアメリカ比率が大きい
「全世界に分散」と言っても、その中身の約6割はアメリカ株です。
つまり、オルカンを選んでもアメリカの影響を強く受けることになります。
👉 NISAやiDeCoでのオルカンの扱いについては、関連記事をご覧ください:
➡ iDeCoとNISAの違いを徹底解説|初心者が知っておきたい基礎知識
ナスダック100という選択肢
ハイテク株中心の成長指数
ナスダック100は、アメリカのNASDAQ市場に上場する時価総額上位の非金融企業100社を対象としています。
Apple、Microsoftに加え、Meta、NVIDIAなど、世界を牽引するハイテク企業が多く含まれています。
実績はS&P500以上
過去20年間のパフォーマンスを比べると、ナスダック100はS&P500を大きく上回ってきました(Investopediaの比較記事)。
ただしその分、値動きが激しく、リスクも大きいのが特徴です。
エヌビディアの存在感
2023〜2024年は特にAIブームが追い風となり、エヌビディア1社がS&P500全体の上昇を数%も押し上げるという現象が起きました(NASDAQ公式)。
これは「アメリカ市場の中でもごく一部の企業が成長を牽引している」ことを示しています。
比較:S&P500 vs オルカン vs ナスダック100
指数 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
S&P500 | 米国の代表500社 | 高い成長率・実績豊富 | 米国依存リスク |
オルカン | 全世界に分散投資 | 初心者向け・安心 | 米国より成長率が低め |
ナスダック100 | 米国のハイテク中心100社 | 爆発的成長・リターン大 | 価格変動が激しい |
私の投資スタイル
私は20代で資産形成を始めたときに、**「オルカン+ナスダック100」**を選びました。
理由
- アメリカはこれまでの歴史でもっとも強い成長市場であり、今後も中心的存在であると考えている
- オルカンの6割はアメリカ株なので、自然と米国の恩恵を受けられる
- ただしS&P500は「一部の大型株依存」が強まっていると感じる
- そこで「ベースはオルカン」で安定を確保しつつ、「ナスダック100」で成長力も取り込みたい
初心者へのおすすめ
一方で、初心者が最初から複雑な組み合わせにする必要はありません。
「オルカン一本」でも十分に正解だと思います。
大切なのは「始めやすさ」と「継続できるシンプルさ」です。
👉 投資初心者向けの始め方は、こちらの記事でも詳しく書いています:
➡ 投資信託の始め方をゼロから徹底解説|初心者向け
まとめ
- S&P500は「米国集中で高成長」
- オルカンは「世界分散で安心」
- ナスダック100は「ハイリスク・ハイリターン」
初心者はシンプルにオルカン一本でOK。
慣れてきたらS&P500やナスダック100を組み合わせることで、自分のリスク許容度に合った投資スタイルを作れます。
投資は「今すぐ完璧な答えを出すこと」ではなく、「継続すること」こそが最大の成功要因です。
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