「お金を増やす」は、一部の人の話だと思っていた
20代のころ、貯金はあっても投資にはなかなか踏み出せませんでした。
ニュースでは「投資ブーム」「新NISA開始」と聞くけれど、実際のところ自分には関係ない気がしていたんです。
「投資ってまとまったお金がないとできない」
「失敗したら怖い」「勉強しないと損する」
そう思い込んで、何となく“自分にはまだ早い”と感じていました。
でも社会人3年目のある日、ふと気づきました。
「このまま貯金だけしていても、お金はほとんど増えていない」。
通帳の数字は変わらないのに、物価だけが上がっていく。
焦りと同時に、「少額でもできる方法を試してみよう」と思ったのが、私の資産運用の始まりでした。
最初に投資に使ったお金は、月3万円。
スタートは小さくても、仕組みを作れば意外と無理なく続けられます。
この記事では、
- なぜ少額投資から始めたのか
- 実際にどんな運用をしているか
- 投資を続けて感じた変化
を、20代から資産形成を始めた私の実体験として紹介します。
なぜ“少額から”始めたのか
投資に対する「怖いイメージ」
投資を始める前の私は、「損をするかもしれない」という不安が先にありました。
ニュースでは株価の暴落や為替の急変が話題になり、SNSでは「○○万円失った」という投稿も見かける。
そんな情報ばかりを見ていたせいで、「投資=リスクが高い」「危険な世界」というイメージが強く残っていました。
一方で、銀行口座にお金を預けていても、利息はほぼゼロ。
「このまま貯金だけで大丈夫なのかな」と思いながらも、一歩が踏み出せずにいたのです。
最初から完璧にやる必要はなかった
そんなときに出会ったのが、SNSで見かけた“積立投資”という言葉でした。
「毎月少しずつ積み立てていく」「長期でコツコツ増やす」──このスタイルなら、自分にもできるかもしれない。
そう思って、まずは月3万円だけから始めてみました。
実際にやってみると、少額だからこそ安心して続けられることに気づきます。
もし失敗しても大きなダメージにはならない。
「リスクを取る」ことに慣れるための練習としても、ちょうどいい規模でした。
「小さく始める」が最大のリスク回避
投資を始めるとき、いちばん大切なのは「続けられる範囲で始める」ことです。
なぜなら、最初から大きな金額を入れてしまうと、相場の変動に耐えられず途中でやめてしまうからです。
私の場合、3万円という金額は「生活に影響が出ない」「もし損をしても学びになる」と思える範囲でした。
そして、続けるうちに“積み立ての仕組み”が生活に馴染んでいきました。
小さく始めることで、
- 投資に慣れる
- 値動きに動じなくなる
- 仕組みが身につく
という3つの効果を実感。
今では、少額スタートは「最初の一歩としてベストな方法だった」と心から思っています。
私が実際に行っている運用方法
積立NISAを中心に“自動化”
私が最初に選んだのは、SBI証券の積立NISAです。
理由はシンプルで、「少額から始められて、手間がかからない」からでした。
毎月3万円を自動で引き落とし、投資信託を積み立てていく。
たったそれだけで、知らないうちに“お金が働いてくれている”感覚を得られます。
平日は仕事で忙しく、相場を頻繁にチェックする時間もないので、自動化できるのは大きなメリットでした。
投資先はインデックスファンド中心
積立NISAでは、次の2つの投資信託を中心に選びました。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
どちらも手数料が安く、長期的に安定した成長を期待できるファンドです。
最初は銘柄選びに悩みましたが、結局は「シンプルがいちばん」だと感じています。
1つの国や企業に偏らず、世界全体の成長を取り込めることが、精神的な安心にもつながりました。
投資のルールを最初に決めた
投資を始めてから気づいたのは、「ルールを決めておくこと」が何より大切だということ。
私は次のようなマイルールを設定しました。
- 相場が下がっても積立を止めない
- 年に1回だけポートフォリオを見直す
- 生活費を崩してまで追加投資はしない
このルールを守ることで、感情に振り回されることが減り、投資を“生活の一部”として続けられるようになりました。
値動きに一喜一憂せず、長期で見ることを意識する。
それだけで投資に対する不安がぐっと減ります。
「自動で続く仕組み」が最大の味方
積立NISAを始めて数年が経ちますが、特別な知識がなくても資産は着実に増えています。
一番のポイントは、「仕組みを作って放置できる」こと。
仕事が忙しい日でも、積立は勝手に進む。
気づけば、「投資を意識しない生活」が日常になっていました。
投資を「頑張ること」と思っていた頃から、「自然に続くこと」と考えられるようになったことで、気持ちにも余裕が生まれました。
この変化が、私にとっていちばん大きな成果かもしれません。
投資を続けて感じた3つの変化
1. お金に対する不安が減った
投資を始めてから一番大きく変わったのは、「お金の不安が減った」ことです。
以前は「給料が減ったらどうしよう」「老後の貯金が足りなかったら…」と、将来のことを考えるたびにモヤモヤしていました。
でも積立NISAを続けて数年、少しずつ資産が増えていくのを見ているうちに、
「もしもの時も、少しは支えになるお金がある」という安心感が生まれました。
資産が増えたことよりも、“心の安定”というリターンの方が大きかったと思います。
2. 「使う」と「貯める」のバランスが取れた
投資を始める前は、「お金=使うか貯めるか」のどちらかしかないと考えていました。
でも実際は、その間にある「育てる」という選択肢があることに気づいたんです。
投資を習慣にすることで、「今使うお金」と「未来に残すお金」を意識的に分けるようになりました。
この考え方が身につくと、ムダ遣いも減り、家計管理が自然と整っていきます。
💡 “投資を通じて、自分のお金の使い方が変わる”
これが20代で始めて本当によかったと思う理由のひとつです。
3. 「焦らない力」がついた
投資をしていると、必ず“下がる時期”がやってきます。
以前の私は少しの値下がりで不安になり、「このまま全部なくなるのでは?」と落ち込んでいました。
でも今は、「下がるのも含めて投資の一部」と受け止められるようになりました。
むしろ、「安く買えるチャンス」と前向きに捉えられるようになったんです。
相場の波に慣れてくると、普段の生活でも焦らなくなります。
「うまくいかない時期があっても大丈夫」と思えるようになる。
投資はお金だけでなく、心の耐性を育ててくれるものだと実感しています。
20代が少額投資を始めるときに意識すべき3つのポイント
1. 「目的」を明確にする
最初に大切なのは、「なぜ投資をするのか」をはっきりさせることです。
目的があいまいだと、相場の上下に振り回されてすぐに不安になってしまいます。
たとえば──
- 将来の老後資金を少しずつ準備したい
- 結婚・マイホームなどの大きなライフイベントに備えたい
- 将来の選択肢を増やすために資産を育てたい
目的を明確にすると、「今の積立はその未来のため」と意識できるようになります。
結果が出なくても焦らずに続けられるのは、この“軸”があるからです。
💬 投資の目的=自分を支える理由。
これがあるだけで、ブレずに積み立てを続けられます。
2. 「生活に無理のない金額」で始める
よく「投資は月いくらからが正解ですか?」と聞かれますが、答えは人それぞれです。
大事なのは、“続けられる範囲で始める”こと。
私は月3万円から始めましたが、これは「生活費を削らずに続けられる金額」でした。
最初から無理をすると、相場が下がったときに「やっぱり怖い」と感じてやめてしまう可能性があります。
投資はマラソンのようなもの。
「今の自分が無理なく走れるペース」でスタートするのが一番のコツです。
3. 「仕組み」を作って放置する
20代のうちは仕事もプライベートも忙しく、毎日相場を見ていられません。
だからこそ、**“自動で続く仕組み”**を先に作ることが重要です。
具体的には、
- 積立NISAやiDeCoなど、自動積立制度を活用する
- 毎月の引き落とし日を固定する
- 投資用口座を「使わないお金専用」に分けておく
仕組みを作れば、「投資を頑張る」必要がなくなります。
勝手に積み立てが進み、時間を味方にできる。
忙しい20代でも続けられるのは、この仕組みのおかげだと感じています。
⏰ “継続は意志よりも仕組み”。
人の気分よりも、自動設定のほうがずっと強いです。
まとめ:小さく始めて、長く続けるのがいちばんの成功法
投資というと「お金がある人がやるもの」というイメージを持たれがちですが、実際はその逆です。
“少額からコツコツ始める人こそ、着実に資産を増やしている”。
月3万円という金額でも、続けていけば10年で360万円、20年で720万円の元本になります。
しかも複利で運用すれば、その先に見える金額はさらに大きくなる。
大切なのは、スタートラインに立つこと。
そして、「焦らず・比べず・続ける」こと。
その積み重ねが、未来の選択肢を確実に広げてくれます。
もし今、「投資を始めたいけど不安」という人がいたら、まずは少額から“試す”つもりで始めてみてください。
私自身、月3万円の積み立てが“お金を増やす習慣”を育てるきっかけになりました。
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