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ビットコインが下がった今、買い増すべきか?投資信託と比較して考えたこと

ビットコインが下がっている。

ニュースを見るたびに「今が買い時なのでは」という気持ちが湧いてきます。過去を振り返れば、暴落のたびに買った人が大きなリターンを得てきた歴史がある。この下落も、数年後には「あのとき買っておけば」と言われるタイミングなのかもしれない。

正直に言うと、今まさに悩んでいます。

私は現在、資産の99%以上を投資信託に振り分けていて、ビットコインは1%にも満たない程度しか持っていません。しかも、そのほとんどは楽天ポイントやメルカリポイントを使った「ポイント投資」です。現金を入れて本格的に買い増すかどうか、ここ数週間ずっと考えています。

この記事では、ビットコインと投資信託のメリット・デメリットを整理しながら、私自身がどう考えているかを正直に書いてみます。結論を押しつけるつもりはありません。同じように悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

目次

私の現状

まず、私の投資状況を共有しておきます。

メインの資産は投資信託です。S&P500に約40%、オールカントリーに約35%、金の投資信託に約5%。残りは現金で保有しています。毎月10万円をNISA枠で積み立てていて、これが資産形成の軸になっています。

ビットコインは、楽天ポイントやメルカリのポイントで少しずつ買っている程度です。金額にすると、全体の1%にも届きません。「値動きを体感してみたい」という好奇心で始めたもので、本格的な投資という意識はありませんでした。

でも最近、ビットコインが下がっているのを見て、「このタイミングで現金を入れるべきか」と考えるようになりました。

関連記事:S&P500とオルカンどっちがいい?20代投資家が実践する”正解のない選び方”

ビットコインのメリット

ビットコインに投資する魅力は、いくつかあります。

過去のリターンが圧倒的

ビットコインの過去10年のリターンは、株式を大きく上回っています。2015年に1BTC=3万円程度だったものが、2024年には一時1,500万円を超えました。もちろん途中で何度も暴落していますが、長期で持ち続けた人は大きな利益を得ています。

この「爆発力」は、投資信託にはない魅力です。

発行上限があり、希少性がある

ビットコインは発行上限が2,100万枚と決まっています。中央銀行が自由に発行できる法定通貨とは違い、インフレによる価値の希薄化が起きにくい設計です。

「デジタルゴールド」と呼ばれる理由はここにあります。

分散投資の選択肢になりうる

株式や債券とは異なる値動きをすることがあり、ポートフォリオの分散効果が期待できるという見方もあります。伝統的な資産との相関が低い時期もあり、リスク分散の一環として少額保有する投資家も増えています。

ビットコインのデメリット

一方で、私がビットコインに慎重になる理由もあります。

ボラティリティが極めて高い

ビットコインは、1日で10%以上動くことも珍しくありません。2022年には最高値から約75%下落しました。この値動きに耐えられる精神力があるかどうか、正直なところ自信がありません。

積立投資で「相場を見ない」スタイルを続けてきた私にとって、このボラティリティは大きなストレス要因になりそうです。

税制が不利

日本では、ビットコインの利益は「雑所得」として扱われます。給与所得と合算されて累進課税が適用されるため、利益が大きくなると最大55%(住民税含む)の税率がかかります。

一方、投資信託は「申告分離課税」で一律約20%。さらにNISA枠を使えば非課税です。同じ100万円の利益でも、手元に残る金額は大きく違います。

この税制の差は、長期投資を考える上で無視できません。

歴史が浅く、将来が読みにくい

ビットコインが誕生したのは2009年。まだ15年程度の歴史しかありません。株式市場の200年以上の歴史と比べると、データが圧倒的に少ない。

「過去10年のリターンがすごい」と言っても、それが今後も続く保証はありません。規制強化、技術的な問題、より優れた暗号資産の登場など、不確実性は高いと感じています。

投資信託のメリット

次に、私が投資信託を軸にしている理由を整理します。

長期投資の実績がある

S&P500やオールカントリーのようなインデックス投資信託は、数十年にわたる実績があります。リーマンショック、コロナショックなど、何度も暴落を経験しながらも、長期では右肩上がりで成長してきました。

この「歴史に裏打ちされた安心感」は、私にとって大きな価値です。

関連記事:インデックス投資の魅力|初心者が安心して資産を育てられる理由

NISAで非課税運用ができる

2024年から始まった新NISAでは、年間360万円まで非課税で投資できます。生涯投資枠は1,800万円。この枠を使い切るだけでも、かなりの資産形成が可能です。

同じリターンでも、税金がかからないことで複利効果が最大化される。これは投資信託の大きなアドバンテージです。

関連記事:【体験談】新NISAの仕組みと私の活用法|積立枠×成長枠で非課税を活かす考え方

少額から分散投資ができる

投資信託なら、100円から世界中の企業に分散投資できます。オールカントリーを1本買うだけで、先進国から新興国まで数千社に投資しているのと同じ効果が得られます。

個別に株を買い集める必要がなく、手間がかからない。忙しい会社員にとって、この「手軽さ」は重要です。

感情を排除しやすい

毎月自動で積み立てる設定にしておけば、相場を見て判断する必要がありません。上がっても下がっても、淡々と買い続ける。この「仕組み化」が、長期投資を続けるコツだと実感しています。

ビットコインの激しい値動きを見ていると、同じように淡々と続けられる自信がありません。

関連記事:なぜ長期投資では「予想しない人」の方が有利なのか──積立銘柄を入れ替え続けた私が学んだこと

投資信託のデメリット

投資信託にも、もちろんデメリットはあります。

爆発的なリターンは期待しにくい

S&P500の長期平均リターンは年7%程度。十分に優秀な数字ですが、ビットコインのような「10倍、100倍」は期待できません。

「大きく増やしたい」という欲望に対しては、物足りなさを感じることもあります。

市場全体が下がれば一緒に下がる

インデックス投資は市場平均に連動するため、市場全体が暴落すれば資産も減ります。個別株のように「この銘柄だけ上がる」という可能性はありません。

とはいえ、これは「市場全体の成長を信じるかどうか」という話なので、私はデメリットというより特性として受け入れています。

両者を比較して

ここまでの内容を整理します。

ビットコインは、過去のリターンは圧倒的だが、ボラティリティが高く、税制も不利で、歴史が浅い。投資信託は、リターンは穏やかだが、税制優遇があり、長期の実績があり、仕組み化しやすい。

私の結論としては、「資産形成の土台は投資信託」です。

理由はシンプルで、NISAという非課税枠がある以上、まずはそこを埋めるのが合理的だと考えるからです。同じリターンでも、税金がかかるかかからないかで最終的な資産額は大きく変わります。

なぜ私は1%だけビットコインを持っているのか

では、なぜゼロにしないのか。

それは「完全に無視するのはもったいない」と思っているからです。

ビットコインが今後さらに成長する可能性はあります。機関投資家の参入、ETFの承認、法定通貨としての採用など、追い風になるニュースも出ています。

ただ、私にはそれを「確信」に変えるだけの知識も経験もありません。だから、ポイント投資という「失っても痛くない範囲」で持っておく、というスタンスを取っています。

これは投資というより、「勉強代」に近い感覚です。値動きを体感することで、暗号資産について考えるきっかけになる。その程度の位置づけです。

下がった今、買い増すべきか

正直なところ、まだ答えが出ていません。

「下がったときに買う」のは投資の基本ですが、ビットコインの場合は「どこまで下がるか分からない」という不安があります。2022年のように、さらに半分になる可能性もゼロではありません。

一方で、NISAの積立投資は淡々と続けています。こちらは「下がっても買い続ける」と決めているので、迷いがありません。

この差は何かと考えると、やはり「腹落ち度」の違いだと思います。投資信託については、長期で持ち続ければ報われる可能性が高いと信じられる。ビットコインについては、まだその確信が持てない。

だから今の私の判断は、「NISAを優先しつつ、ビットコインはポイント投資の範囲で様子を見る」です。もしこの先、ビットコインについてもっと深く理解できるようになれば、比率を上げることもあるかもしれません。

関連記事:暴落はギフト──積立投資が市場下落で勝てる科学的理由

まとめ

この比較で分かったこと

ビットコインと投資信託は、そもそも性質が違います。どちらが優れているという話ではなく、自分の投資スタイルやリスク許容度に合っているかどうかが大切です。

私の場合は、税制優遇があり、長期の実績があり、仕組み化しやすい投資信託が合っている。だから資産の99%をそちらに振り分けています。

ビットコインは、可能性を否定しないけれど、確信が持てない。だからポイント投資という「小さな窓」だけ開けておく。今の私にとっては、これがちょうどいいバランスです。

下がった今、買い増すべきか。その答えは、まだ出ていません。でも、焦る必要もないと思っています。NISAの枠を埋めることが先決で、ビットコインはその先の話。

投資は長い旅です。今決められないことは、もう少し考えてから決めればいい。そう思っています。

免責事項

投資について

本記事は、ビットコインおよび投資信託に関する筆者の個人的な見解であり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。暗号資産は価格変動が大きく、元本を大きく下回る可能性があります。投資判断はご自身の責任において行ってください。

体験談について

本記事の内容は、筆者個人の体験と見解に基づいています。同様の投資判断をしても、すべての方に同じ結果が得られるとは限りません。

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この記事を書いた人

だっちのアバター だっち 会社員投資家

20代後半の会社員投資家です。
「経済的自由=FIRE」を目指し、インデックス投資・個別株・FXを実践中。
初心者にもわかりやすく資産運用の情報を発信しています。
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