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2025年を振り返る──20代投資家が体感した市場変化と学んだ3つのこと

2025年は、投資家にとって激動の1年でした。特にインデックス中心で積立をしている20代にとっては、メンタルを試される場面が多かったと思います。

4月の調整局面で世界の株式市場が大きく下落し、私のポートフォリオも一時的に大きく下落しました。その後市場は回復基調に転じ、AIブームは継続。Nvidiaなどの大型テック企業が市場で大きな存在感を示し続けました。

この記事では、2025年に起きた主要な経済ニュースを整理し、20代投資家である私のポートフォリオへの影響、そして1年を通じて学んだことを率直に振り返ります。

※この記事は2025年12月時点の個人の見解です。市場環境は常に変化しており、過去の傾向が将来を保証するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

目次

この記事の要点

  • 2025年の主要ニュース(関税ショック、AIブーム、金利転換)を初心者向けに整理
  • 20代投資家のポートフォリオへの実際の影響を公開
  • 1年を通じて学んだ3つの教訓と2026年に向けた戦略

2025年に起きた主要な経済ニュース

1. 4月の株価急落と関税政策の影響

2025年1月、トランプ大統領が再登場し、米国は保護主義色の強い貿易政策へと大きく舵を切りました。

そして4月、輸入関税政策を巡る不確実性などを背景に、米国株式市場が大きく変動しました。主要指数が短期的に大きく下落する場面があり、2020年以来の規模の調整局面となったといった報道もありました。

初心者向け解説: 関税とは輸入品にかける税金のことです。米国が中国などからの輸入品に高い関税をかけると、企業のコスト増→物価上昇→景気悪化という懸念が広がり、株価が下がる傾向があります。

個人投資家への影響: この時期、NASDAQ100やS&P500を持っていた投資家は、含み益が減少しました。私自身も、4月初旬に資産が一時的に15パーセントほど下落し、不安になりました。特にNASDAQ100はテック企業が多いため、関税政策の不確実性による影響を大きく受けました。

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2. 市場の回復基調(年央以降)

4月の調整局面の後、関税政策の一部見直しや米中の対話進展などを受けて、市場は回復基調に転じました。2025年を通じて、S&P500やナスダックは堅調な動きを示したと報じられています。

初心者向け解説: 株式市場は短期的には大きく変動しますが、長期的には右肩上がりの傾向があります。4月の急落は不安でしたが、売らずに持ち続けた投資家は、その後の回復局面の恩恵を受けられました。

個人投資家への影響: 4月に売却してしまった投資家は、その後の回復を逃しました。私は自動積立を続けていたため、4月の調整局面で多くの口数を買い増すことができ、結果的にその後の市場回復で含み益を得られました。

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3. AIブームの継続と大型テック企業の存在感

2025年は生成AIとAIエージェントの本格普及が進み、半導体・クラウド・電力インフラ関連への期待が一段と高まりました。

NvidiaやMicrosoftなどのAI関連企業は、市場で大きな存在感を示し続けました。これらの企業がS&P500やNASDAQ100を牽引する構図が鮮明になったと報じられています。

初心者向け解説: S&P500やNASDAQ100は、時価総額の大きい企業ほど比率が高くなります。つまり、NvidiaやMicrosoftなどのAI関連企業が好調だと、インデックスファンド全体のパフォーマンスも良くなる傾向があります。

個人投資家への影響: NASDAQ100やS&P500を持っていた投資家は、AI関連企業の成長の恩恵を自動的に受けられました。特にNASDAQ100はNvidiaやMicrosoftなどのAI企業の比率が高いため、AIブームの恩恵を大きく受けました。個別株を選ぶ必要がなく、インデックス投資の強みを実感した1年でした。

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4. 金利サイクルの転換と12月の利下げ

米FRBは2025年、タカ派から中立〜ややハト派へトーンを変えながら、慎重な金融政策運営を続けました。そして12月、FRBは利下げを実施しました。市場では、金利は高止まりから、今後は緩やかな低下局面に入るとの見方が強まりました。

一方、欧州は成長減速を背景に緩和寄り、日本は緩やかな利上げと正常化を進めるなど、金利サイクルの「非同期化」が進行しました。

初心者向け解説: 金利が下がると、企業が借入しやすくなり景気が良くなる傾向があります。FRBの12月利下げは、景気減速への懸念に対応した措置であり、株式市場にはプラスに働く可能性があります。

個人投資家への影響: 利下げは株式市場にとって追い風となる傾向があります。ただし、長期投資家にとっては、短期的な金利変動よりも企業の成長力が重要です。

関連記事:利上げ・利下げとは?初心者でもわかる仕組みと投資への影響【実体験あり】

5. 世界経済の成長鈍化と不確実性

IMFや世界銀行などの国際機関のレポートでは、2025年の世界経済成長率が鈍化しているとの見方が示されました。貿易摩擦と政策不確実性の高まりが、企業の設備投資や長期の投資判断を抑制する構図が指摘されています。

初心者向け解説: 世界経済の成長が鈍化すると、企業の売上や利益が伸びにくくなり、株価にも影響する可能性があります。ただし、これは短期的な話であり、長期的には世界経済は成長を続けると考えられています。

個人投資家への影響: 低成長環境でも、インデックス投資を続けることで世界経済全体の成長を取り込めます。焦って売却するのではなく、淡々と積み立てることが重要だと再認識しました。

これらが「私のポートフォリオ」にどう影響したか

私の2025年の投資状況

2025年7月から、私は月10万円の積立を開始しました。その直前の6月に転職し、手取りは以前より減っていました。

投資先とその配分は以下の通りです。

  • NASDAQ100:約55〜60パーセント(AI・テック企業の成長エンジン)
  • S&P500:約15〜20パーセント(米国の安定した土台)
  • 日本株(TOPIX・日経平均):約10〜15パーセント(円高ヘッジ・為替分散)
  • インド株:約3〜5パーセント(人口成長の将来枠)
  • ゴールド:約5パーセント(暴落・インフレ耐性)
  • 現金比率:約20パーセント

NASDAQ100に多めに配分しているのは、AIとテック企業の長期的な成長を取り込みたいという考えからです。一方で、S&P500や日本株で分散し、ゴールドで下落リスクに備えるという構成にしています。

関連記事:20代で月10万円積立を選んだ理由|正直きつい月もあった

4月の関税ショック:不安と迷い

実は、私が月10万円積立を決めたのは2025年初頭でした。しかし、4月の関税ショックで市場が急落した際、「このタイミングで始めて大丈夫か?」と不安になり、実行を先延ばしにしていました。

当時の含み益(それまでの少額積立分)も15パーセントほど減少し、「今は様子を見るべきでは?」と考えたのです。

7月からの積立開始:転職直後の挑戦

結局、6月に転職したタイミングで「今始めなければ、また先延ばしになる」と決断し、7月から月10万円積立を開始しました。

手取りが減った状態での月10万円は正直きつかったです。7月と8月は特に厳しく、月末になると口座残高を何度も確認していました。

しかし、自動積立を設定したことで、感情に左右されずに続けることができました。

関連記事:SBI証券×三井住友カードで毎月10万円積立|ポイント還元と投資習慣を語る

年末時点の状況:続けて良かった

2025年12月時点で、7月からの積立分(5ヶ月間、計50万円)は、含み益が約5万円になっています。これは年利換算で約20パーセントという計算になりますが、これはあくまで5ヶ月間という非常に短期的な結果であり、暫定的な数値です。今後マイナスになる可能性も十分にあり、長期的な運用成果を保証するものではありません。

ただ、4月の調整局面で「様子を見よう」と先延ばしにしていたら、その後の市場回復局面での買い増しができず、この含み益も得られませんでした。

「完璧なタイミングは来ない」という教訓を、身をもって学んだ1年でした。

関連記事:複利を信じて続けた5年──20代投資家が感じた”時間が資産を育てる瞬間”

2025年から学んだ3つのこと

1. 暴落は「買い場」だと頭で分かっていても、実行は難しい

4月の調整局面で市場が下落した際、私は「暴落は買い場」という知識を持っていました。しかし、実際に自分のポートフォリオが15パーセント減少すると、不安で動けませんでした。

結果的に、7月から積立を始めたことでその後の回復局面で買い増しができましたが、4月の底値では買えませんでした。

私が学んだこと: 暴落時に冷静に買い増すのは、想像以上に難しいと実感しました。だからこそ、自動積立という仕組みが重要だと思います。感情を排除し、機械的に続けることが、私にとっての長期投資の鍵だと感じています。

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2. ニュースに振り回されず、淡々と続けることの価値

2025年は、関税政策、AIブーム、金利転換など、連日のように投資に影響するニュースが流れました。

私も一時期、ニュースを見るたびに「売却すべきか」「積立を減額すべきか」と迷いました。特に7〜8月は転職直後で手取りが減っていたこともあり、誘惑が強かったです。

しかし、結局は「淡々と続ける」ことを選びました。そして年末を迎えた今、その判断が正しかったと感じています。

私が学んだこと: 短期的なニュースに反応して売買を繰り返すよりも、長期的な視点で淡々と積み立てる方が、私にとっては良い結果につながったと感じています。これはあくまで個人の経験ですが、参考になれば幸いです。

関連記事:【体験談】1年間WBSを見続けてわかったこと──投資初心者こそニュースを習慣にすべき理由

3. 投資だけでなく、収入を増やす努力も必要

月10万円の積立を続けるには、投資の知識だけでは不十分でした。転職で手取りが減った中で月10万円を捻出するには、副業収入と固定費削減が必須でした。

2025年は、副業(コンサルティング)に力を入れ、月数万円程度の変動収入を得られるようになりました。また、スマホを格安SIMに変更し、不要なサブスクを解約するなど、固定費を月1万円以上削減しました。

私が学んだこと: 投資は「お金にお金を稼がせる」仕組みですが、その元手を増やすのは自分の努力次第だと実感しました。投資と収入増の両輪を回すことが、私にとっての目標達成への近道だと考えています。

関連記事:年収450万→400万の転職で可処分所得が増えた話──働き方改革が資産形成を可能にした実体験

2026年に向けて私がやること

継続すること

月10万円の積立を続ける

2025年7月から始めた月10万円積立は、2026年も継続します。手取りが減った中での月10万円は正直きついですが、自動積立の仕組みがあるおかげで続けられています。

NASDAQ100中心の基本方針を維持

個別株やテーマ型ファンドには手を出さず、NASDAQ100を中心に、S&P500、日本株、インド株、ゴールドで分散する方針を続けます。2025年のAIブームを見て、個別株の誘惑もありましたが、NASDAQ100であればAI関連企業の成長を自動的に取り込めると考えています。

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新しく挑戦すること

副業収入をさらに増やす

2025年は月数万円程度の副業収入でしたが、2026年はこれをさらに増やしたいと考えています。具体的には、コンサルティング案件を増やし、月5〜10万円の安定収入を目指します。

投資知識の深化

2025年は、WBSを見る習慣や投資関連書籍を読む習慣をつけました。2026年は、より専門的な知識(企業分析、マクロ経済の理解など)を深め、投資判断の精度を高めたいと考えています。

関連記事:【体験談】1年間WBSを見続けてわかったこと──投資初心者こそニュースを習慣にすべき理由

やめること

短期的な値動きを気にしすぎること

2025年は、含み益が増えると嬉しくなり、減ると不安になるという感情の浮き沈みがありました。しかし、これは長期投資には不要なストレスです。2026年は、月1回の確認に留め、日々の値動きは見ないようにします。

周りと比較して焦ること

SNSなどで「月100万円稼いだ」「資産1億円達成」といった投稿を見ると、焦りを感じることがありました。しかし、人それぞれ状況は違います。自分のペースで、自分の目標に向かって進むことが大切だと学びました。

まとめ

2025年は、4月の調整局面、その後の回復、AIブームと、大きな変化のある1年でした。私自身も、転職で手取りが減る中で月10万円積立を開始し、4月の下落に不安を感じながらも、なんとか続けることができました。

1年を通じて学んだのは、「暴落時に冷静に行動するのは難しい」「ニュースに振り回されず淡々と続けることの価値」「投資と収入増の両輪が必要」という3つのことです。

この記事が、2025年の振り返りや2026年の投資方針を考えるヒントになればうれしいです。

2026年も、月10万円の積立を続け、副業収入を増やし、自分なりの目標に向かって挑戦を続けます。

免責事項

本記事は2025年12月時点の個人の体験と見解に基づく内容です。投資には元本割れのリスクがあり、成果を保証するものではありません。市場環境は常に変化しており、過去の傾向が将来を保証するものではありません。最終的な判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。

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この記事を書いた人

だっちのアバター だっち 会社員投資家

20代後半の会社員投資家です。
「経済的自由=FIRE」を目指し、インデックス投資・個別株・FXを実践中。
初心者にもわかりやすく資産運用の情報を発信しています。
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