目次
はじめに
投資を始めようとすると、必ず出てくるのが「ETF」と「投資信託」という言葉。
どちらも複数の株や債券に分散して投資できる便利な商品ですが、仕組みや特徴は大きく異なります。
私自身の考えとしては、
- ETFは自分でまめにチェックして、配当金を活用しながら投資したい人向け
- 投資信託は配当再投資も含めて自動で運用したい人向け
という整理がわかりやすいと思っています。
この記事では、ETFと投資信託の基本から具体的な違い、メリット・デメリット、そして投資スタイル別のおすすめまで詳しく解説します。
👉 関連記事:投資信託の始め方をゼロから解説
1. 投資信託とETFの基本を整理
投資信託とは?
- 投資家から集めた資金を運用会社がまとめて運用
- 1日1回、基準価額で取引
- 100円から積立可能
- つみたてNISAやiDeCoで利用できる
ETFとは?
- 「上場投資信託(Exchange Traded Fund)」の略
- 証券取引所に上場しており、株のようにリアルタイム売買が可能
- 信託報酬は低めの商品が多い
- 分配金(配当金)がそのまま口座に入る
👉 外部参考:東証ETF・ETNの基礎知識(JPX)
2. ETFと投資信託の違いを表で比較
項目 | ETF | 投資信託 |
---|---|---|
売買 | 株式市場でリアルタイム取引 | 1日1回、基準価額 |
最低投資額 | 1口単位(数千円〜数万円) | 100円〜積立可能 |
信託報酬 | 低め(0.05〜0.2%台多い) | インデックス型は低コスト、アクティブ型は高め |
手数料 | 売買手数料あり | 購入手数料ゼロが多い |
分配金 | 受け取り→自由に使える | 自動再投資型を選択可能 |
NISA対応 | 一般NISAで購入可 | つみたてNISAの対象多数 |
3. ETFの特徴を深掘り
メリット
- 株のようにリアルタイムで売買できる
- 信託報酬が低い
- 配当金を受け取り、自分で再投資先を選べる
デメリット
- 100円積立のような小口投資ができない
- つみたてNISA対象外の商品が多い
- 自分で配当を再投資する手間がある
👉 関連記事:株価下落の要因を整理——8月21日の相場動向
4. 投資信託の特徴を深掘り
メリット
- 100円から積立可能
- 自動積立・自動再投資が簡単
- つみたてNISAやiDeCoで節税効果が大きい
デメリット
- リアルタイム取引ができない
- 一部アクティブファンドは信託報酬が高い
- 分配金を受け取る自由度が低い
5. 配当の扱いの違いが最大のポイント
ここが私の考えで最も大事な点です。
- ETF
配当金がそのまま証券口座に振り込まれるため、好きな銘柄を買い増しできる。
「高配当ETF+米国株個別株に再投資」といった戦略も可能。
👉 ただし、自分で管理できる人でないと「再投資を忘れて現金が寝てしまう」というリスクも。 - 投資信託
多くの商品は「自動再投資型」を選択でき、分配金を勝手に再投資してくれる。
自分で動かなくても複利効果を得られるので、忙しい人や投資初心者に向いている。
6. 投資スタイル別のおすすめ
- 忙しい会社員・投資初心者
→ 投資信託がおすすめ(つみたてNISAで自動化) - 相場をまめにチェックできる人
→ ETFがおすすめ(配当金を自分で運用に回す自由度) - 配当収入を重視したい人
→ ETF(高配当ETFを中心に) - 非課税制度を最大限活用したい人
→ 投資信託(つみたてNISA・iDeCo)
👉 関連記事:NISAの「一括投資」と「積立投資」はどちらが有利?
7. 実際の活用例
ケース①:投資信託をコアに、ETFをサテライトに
- メインは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」など低コスト投資信託
- サブで「高配当ETF(SPYD, HDV, VYMなど)」を保有し、配当金を楽しむ
ケース②:ETF中心で自分で配当を回す
- 「VOO(S&P500 ETF)」を中心に資産形成
- 配当金を受け取り、その都度高配当株や他のETFに再投資
8. 初心者への結論
ここまでETFと投資信託を比較してきましたが、初心者にとって一番大事なのは「投資を始めやすいかどうか」です。
その点で考えると、やはり最初の一歩は 投資信託がおすすめ です。
理由はシンプルで、
- 100円から買えるため、気軽に始められる
- 自動積立・自動再投資で「ほったらかし運用」ができる
- つみたてNISAやiDeCoで非課税メリットを最大限活用できる
つまり「投資を習慣にしやすい」という点で、投資信託は圧倒的に初心者向けです。
一方で、投資に慣れてきて「配当金を受け取って自由に再投資したい」「相場を自分でチェックして戦略的に動きたい」という人は、ETFを組み合わせると良いでしょう。
まとめ
- ETF=まめにチェックして配当を自分で運用できる人向け
- 投資信託=100円から投資でき、配当も自動再投資で手間がかからないので初心者向け
- 最初は投資信託でスタートし、慣れたらETFも取り入れるのがベスト
初心者の方は「100円から投資できる投資信託」で第一歩を踏み出すのが正解です。
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