はじめに
私はもともと楽天証券で投資を始めていました。理由はシンプルで、「クレカ積立で1.0%のポイントがもらえる」という点が圧倒的に魅力的だったからです。
ただ、楽天経済圏の改悪が続き、ポイント還元率が条件付きに変わってきたタイミングで、SBI証券への乗り換えを検討しました。「同じように積立するなら、よりお得な環境を使いたい」という考えからです。
結果として、現在は楽天証券とSBI証券を併用しています。この記事では、SBI証券を実際に使ってみた感想と、楽天証券との違いを整理してお伝えします。
この記事は、「SBI証券に興味はあるけど、実際どうなの?」と思っている投資初心者や、楽天証券からの乗り換えを検討している方に向けて書いています。
※本記事は2025年12月時点の情報をもとにしています。
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この記事の結論
- SBI証券は、三井住友カードとの組み合わせでクレカ積立の還元率が高い
- ただし、2024年11月以降は年間カード利用金額によって還元率が変動する仕組みに
- 楽天証券とSBI証券、どちらが良いかは「普段使っているサービス」で決めるのが合理的
※この記事は実体験に基づく内容であり、特定の証券会社への勧誘を目的としたものではありません。
SBI証券の最大の魅力:クレカ積立のポイント還元
結論から言うと、SBI証券の魅力は「三井住友カードとの組み合わせによるポイント還元」にあります。
SBI証券では、三井住友カードを使って投資信託の積立ができます。クレカ積立の上限は月10万円で、カードの種類や年間利用金額に応じてVポイントが還元されます。
貯まったVポイントは投資信託の買付にそのまま使えるため、「ポイントで投資する」という循環が作れます。これは楽天証券の楽天ポイント投資と同じ仕組みです。
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クレカ積立のポイント還元率(2024年11月以降)
ここが重要なポイントです。SBI証券のクレカ積立は、2024年11月買付分以降、年間カード利用金額によって還元率が変動する仕組みに変更されました。
主なカードの還元率は以下の通りです。
| カード種類 | 年会費 | 初年度 | 2年目以降(条件あり) |
|---|---|---|---|
| 三井住友カード(NL) | 無料 | 0.5% | 年間10万円以上利用で0.5%、未満は0% |
| 三井住友カード ゴールド(NL) | 5,500円 | 1.0% | 年間100万円以上で1.0%、10万円以上で0.75%、未満は0% |
| 三井住友カード プラチナプリファード | 33,000円 | 1.0%〜3.0% | 年間利用金額に応じて1.0%〜3.0% |
※還元率は条件・キャンペーン等により変更される場合があります。最新情報はSBI証券・三井住友カード公式サイトをご確認ください。 ※クレカ積立の利用金額は「年間100万円利用」の集計対象に含まれません。
注意点:年間100万円のカウント対象
三井住友カード ゴールド(NL)は、年間100万円以上利用すると翌年以降の年会費が永年無料になり、さらに毎年10,000ポイントが還元されます。
ただし、クレカ積立の金額はこの「年間100万円」のカウント対象に含まれません。つまり、クレカ積立とは別に、日常の買い物などで年間100万円を使う必要があります。
ここを見落とすと「思ったよりお得じゃなかった」となるので、注意が必要です。
SBI証券を使って感じた良い点
アプリで株と投資信託がまとめて見られる
SBI証券のアプリは、株式と投資信託の両方を一つの画面で管理できる点が便利です。楽天証券ではアプリが分かれており、切り替えが面倒に感じることもありました。
チャートの見やすさや残高の確認もしやすく、操作性は直感的です。長期投資派の私にとって、「ストレスなく続けられる」環境は何よりも大切だと感じています。
NISAやiDeCoとの連携がスムーズ
SBI証券はNISA・iDeCoの両方に強い点も見逃せません。どちらも口座開設から運用までオンラインで完結でき、手続きのストレスが少ないです。
特に新NISAに対応した積立設定は、数クリックで完了します。初心者が最初に投資環境を整えるには、使いやすいプラットフォームだと感じます。
投信マイレージでポイントが貯まる
SBI証券には「投信マイレージ」という仕組みがあり、投資信託の保有残高に応じて毎月Vポイントが貯まります。
クレカ積立のポイントに加えて、保有しているだけでもポイントが貯まるのは、長期投資と相性が良いと感じます。
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不便だと感じた点
アプリが複数に分かれている場面もある
SBI証券は基本的に一つのアプリで完結しますが、株式・投信・FXなどで別アプリを使う場面もあるため、最初は少し分かりにくい印象があります。「どのアプリで見ればいいの?」と迷うことがあるのは正直なところです。
ただ、慣れてしまえば特に問題はなく、機能が細かく分かれているぶん、上級者には使いやすい構造だと思います。
Vポイントの使い勝手は楽天ポイントに劣る
楽天ポイントは買い物・旅行・投資など幅広く使えますが、Vポイントは主に投資信託の再投資やカード利用が中心です。日常的な使いやすさでは楽天ポイントに軍配が上がります。
ただし、私はVポイントをすべて再投資に回しているため、運用効率を考えるとSBI証券でも十分満足しています。ポイントが「資産の一部」になる感覚があり、長期投資との相性は良いです。
還元率の条件が複雑
2024年11月以降、ポイント還元率が年間カード利用金額によって変動する仕組みになったため、「結局どれくらい還元されるのか」が分かりにくくなりました。
楽天証券は年間カード利用額を問わず還元率が固定されているため、シンプルさでは楽天証券の方が分かりやすいと感じます。
楽天証券との比較
結論から言うと、「どちらが絶対に良い」というものではありません。
| 比較項目 | 楽天証券 | SBI証券 |
|---|---|---|
| クレカ積立カード | 楽天カード | 三井住友カード |
| 還元率(通常カード) | 0.5%(固定) | 0%〜0.5%(条件付き) |
| 還元率(ゴールド) | 0.75%(固定) | 0%〜1.0%(条件付き) |
| ポイント種類 | 楽天ポイント | Vポイント |
| ポイントの使い道 | 買い物・旅行・投資など幅広い | 投資・カード利用が中心 |
| アプリ | シンプルで初心者向け | 機能が多く投資家向け |
| 向いている人 | 楽天経済圏ユーザー | 三井住友カードユーザー |
※SBI証券の還元率は年間カード利用金額などの条件により変動します。
どちらを選ぶかは、「どのサービスを日常的に使っているか」で決まると思います。
楽天カードや楽天市場を普段使っているなら楽天証券、三井住友カードを使っているならSBI証券、という選び方がシンプルで合理的です。
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初心者は楽天証券、慣れてきたらSBI証券という選択肢
投資を始めるなら楽天証券が入りやすい
初心者には、やはり楽天証券が入りやすいと感じます。楽天経済圏で日常的にポイントを貯めている人が多く、アプリ操作も分かりやすい。「投資を日常化する」には最もスムーズな環境です。
投資のスタートは「簡単に続けられるか」が全て。難しい設定や専門用語に悩まずに始められるのが楽天証券の強みです。
投資に慣れてきたらSBI証券へステップアップ
一方、すでに投資習慣がある人や「還元率を最大化したい」という人にはSBI証券が向いています。
Vポイントの再投資や、三井住友カード ゴールド(NL)の「年間100万円利用で年会費無料+毎年10,000ポイント」という仕組みを活用すれば、長期的には大きな差になる可能性があります。
以上を踏まえると、SBI証券は「どんな人に向いているか」「どんな人には合わないか」が比較的はっきりした証券会社だと感じます。
私の結論:Vポイント再投資が続けられるならSBI証券は有力
SBI証券は、長期投資を自動化したい人にとって有力な選択肢です。
三井住友カードとの組み合わせでポイント還元を得ながら、Vポイントをそのまま再投資できる。地味ですが、これを何年も積み重ねると大きな差になる可能性があります。
ただし、還元率の条件が複雑になったことは事実です。「年間100万円の利用」を達成できるかどうかで、ゴールドカードのお得度が大きく変わります。
初心者は楽天、慣れてきたらSBIへ。どちらも「続けやすい仕組み」を選ぶことが、最も重要な投資判断だと感じています。
この証券会社を使って感じたこと
SBI証券を使い始めて感じたのは、「証券会社選びよりも、続けることの方が大事」ということです。
還元率の0.数%の差を追いかけるよりも、ストレスなく積立を続けられる環境を選ぶ方が、長期的にはリターンに貢献すると思います。
私の場合、楽天証券で投資を始めて「投資を習慣化」できたからこそ、SBI証券への併用という選択ができました。最初から完璧な環境を求めるよりも、まずは始めてみることが大切だと感じています。
関連記事:20代から始める資産運用|FIREを目指す私の投資方針と実体験
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本記事は個人の経験・考えに基づく内容であり、特定の証券会社への勧誘を目的としたものではありません。証券会社の選択はご自身の判断と責任でお願いいたします。
投資について
投資にはリスクが伴い、元本割れの可能性があります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。
情報の正確性について
本記事に記載された情報は2025年12月時点のものです。ポイント還元率やサービス内容は変更される可能性があります。最新の情報は各社の公式サイトをご確認ください。
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参考サイト
- SBI証券「三井住友カードつみたて投資」
- 三井住友カード「三井住友カードつみたて投資」
- 三井住友カード「ポイント付与率および条件の詳細」

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