複利を信じて続けた5年──20代投資家が感じた“時間が資産を育てる瞬間

複利って難しそう?実は「放置するだけ」で資産が増える仕組み

投資を始めた当初、私は「毎月3万円の積立で本当に増えるのか?」と半信半疑でした。
けれど、5年経った今、グラフを見返すと明らかに増え方が変わった瞬間がありました。
この記事では、“複利”という言葉では語りきれない、実際に体験した時間の力を振り返ります。


目次

複利の基本|利益が利益を生む「雪だるま効果」

単利との違いを理解する

まずは基本から整理しましょう。

  • 単利:元本のみに利息がつく
  • 複利:元本+利息にも利息がつく

たとえば、100万円を年5%で10年間運用した場合を比べるとこうなります。

運用方法10年後の金額増加額
単利約150万円+50万円
複利約162万円+62万円

最初の数年は差が小さいですが、10年、20年、30年と時間が経つほどその差はどんどん拡大します。
複利はまるで“転がる雪だるま”のように、時間をかけて加速度的に成長していくのです。


私が複利を実感した瞬間

「時間を味方につける」とはこういうこと

投資を始めたのは社会人になってから。
最初は楽天証券のクレカ積立で毎月3万円ほどを設定し、「とりあえず始めてみよう」という気持ちでした。
それでも3年、5年と続けるうちに「利益が利益を生む」感覚が出てきました。

途中、相場の上げ下げに一喜一憂した時期もあります。
でも、積立を止めなかったことで、買い続けた期間そのものが自分の味方になっていたことに気づいたのです。

たとえば、株価が下がった月に買った分が、数年後の上昇局面で一気に利益を押し上げてくれる。
これが「長期投資×複利」の真の強みです。


数字で見る複利の力|“3つの変数”がすべてを決める

複利の成長を決めるのは、次の3つの要素です。

  1. 利回り(年率)
  2. 投資期間(時間)
  3. 元本(投資額)

このうち、投資家がコントロールできるのは「投資期間」と「元本」だけ。
つまり、できるだけ早く始め、できるだけ長く続けることが何より大切になります。


実際にシミュレーションしてみよう

仮に年利5%で毎月10万円を積み立てた場合、20年・30年後はどうなるでしょうか?

投資期間積立総額複利での最終金額利益
10年1,200万円約1,550万円+350万円
20年2,400万円約4,150万円+1,750万円
30年3,600万円約8,300万円+4,700万円

30年間続けた場合、利益だけで約4,700万円。
これが複利のパワーです。
このシミュレーションを見た瞬間、「今やめたらもったいない」と強く思いました。


投資家としての実感:複利は「我慢のご褒美」

すぐに結果を求める人ほど損をする

SNSでは「短期間で資産を倍にした」「仮想通貨で一発逆転」などの話が溢れています。
でも、私自身、過去にその“早く稼ぎたい”気持ちで個別株に集中投資し、30%の損失を出した経験があります。

その経験から学んだのは、「早く増やそう」と思った瞬間に複利の力を壊すということ。
時間を味方につけるには、「焦らず、止めず、続ける」以外に近道はありません。


継続のコツは「自動化」と「見ない勇気」

私は現在、楽天証券でオルカン50%、NASDAQ100を50%で積立設定しています。
クレカ決済にすることでポイントも貯まり、自然と“続けやすい仕組み”ができています。

そして最も大切なのは、相場を毎日見ないこと。
一時的な下落に惑わされず、「積み立て=未来へのチケット」と考えるようになってから、メンタルが安定しました。


よくある誤解と落とし穴|複利のブレーキになるもの

複利は魔法ではありません。
次のような要因は、せっかくの成長スピードにブレーキをかけます。

  • 高コストの投資信託
    信託報酬が年1.0%と年0.1%では、長期になるほど差が拡大します。
  • 頻繁な売買による課税と機会損失
    利確を繰り返すと複利が途切れ、長期リターンが縮みます。
  • 防衛資金の欠如
    現金の余裕がないと、下落時に売却せざるを得なくなります。
  • ニュースに振り回されるメンタル
    “見ない勇気”が複利の友。ルールを先に決めて感情を排除。

インフレと複利|名目の増加だけで満足しない

インフレが続く時代では、“実質的にお金の価値がどれだけ増えているか”を見る必要があります。
たとえ年利3〜4%で運用していても、インフレ率が2%なら実質のリターンは+1〜2%にすぎません。

だからこそ、株式インデックスを中心にしながら、現金や債券を“安定のクッション”として使うのが現実的です。
資産配分は単なる数字ではなく、心の安定を保つバランス設計です。


私の基本設計|分散・自動化・再投資

  • オルカン50%、NASDAQ100 50%
  • クレカ積立で自動購入+ポイント再投資
  • 年1回のリバランスで偏りを修正
  • 大幅下落時のみ追加投資

こうして“考えずに続けられる仕組み”を作ることで、複利の効果を最大化しています。


複利は“数字”ではなく“習慣”で勝つ

複利の力を最大限に引き出すには、数字よりも継続する習慣を守ることが重要です。
短期では成果が見えなくても、10年・20年経つと“雪だるまが勝手に大きくなっていく”のを実感します。

焦らず、コツコツと。
それが、将来の自分に最も効く投資法だと確信しています。


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この記事を書いた人

だっちのアバター だっち 会社員投資家

20代後半の会社員投資家です。
「経済的自由=FIRE」を目指し、インデックス投資・個別株・FXを実践中。
初心者にもわかりやすく資産運用の情報を発信しています。
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