はじめに
「生活防衛資金はいくら必要なのか」
投資を始める前に、多くの人が抱く疑問です。
本記事は、「生活防衛資金の目安を知りたい」「自分はいくら貯めればいいのか分からない」という方に向けて書いています。
結論から言うと、生活防衛資金の目安は生活費の3〜6ヶ月分です。
ただし、家族構成や働き方によって、必要な金額は変わります。
この記事では、独身・既婚・子ありそれぞれのケース別に、生活防衛資金の具体的な目安を解説します。
私自身は、独身・会社員で、生活防衛資金として生活費の約3ヶ月分を普通預金に置いています。
「6ヶ月分〜1年分が理想」と言われることもありますが、私は3ヶ月分で十分だと考えています。
その理由も含めて、解説します。
※本記事は2026年1月時点の情報をもとにしています。
関連記事:手取りが増えたら最初にやるべき3つのこと|NISA・DC・生活防衛資金の正しい順番
この記事の結論
- 生活防衛資金の目安は生活費の3〜6ヶ月分
- 独身・会社員:3ヶ月分で十分(私の実例)
- 既婚(共働き):3〜6ヶ月分
- 既婚(片働き):6ヶ月〜1年分
- 子あり:6ヶ月〜1年分 + 教育費の予備
- 生活防衛資金は普通預金・定期預金に置く
- 投資を始める前に、まず生活防衛資金を確保
生活防衛資金とは
結論から言うと、生活防衛資金とは、急な出費や収入減少に備えて、普通預金に確保しておくお金のことです。
重要:本記事は一般的な目安を示すものであり、実際に必要な金額は、職種・貯蓄額・家族状況・リスク許容度によって大きく異なります。ご自身の状況に合わせて判断してください。
生活防衛資金の役割
生活防衛資金は、以下のような場面で使います:
- 病気・怪我で働けなくなった
- 会社が倒産した
- リストラされた
- 車の修理が必要になった
- 家電が故障した
- 家族の急な事情
これらの出費は、いつ発生するか分かりません。
生活防衛資金があれば、投資を売却せずに対応できます。
生活防衛資金と貯金の違い
生活防衛資金:
- 目的:急な出費・収入減少に備える
- 置き場所:普通預金・定期預金(いつでも引き出せる)
- 使う頻度:基本的に使わない
貯金:
- 目的:将来の目標(旅行、車の購入など)
- 置き場所:普通預金・定期預金
- 使う頻度:目標達成のために使う
投資:
- 目的:資産を増やす
- 置き場所:証券口座(NISA、企業型DCなど)
- 使う頻度:長期で運用、基本的に売却しない
生活防衛資金は、「絶対に減らしてはいけないお金」として、投資とは別に確保します。
関連記事:積立投資だけが救いだった──焦りの投資から学んだ「ブレない運用」の大切さ
生活防衛資金の目安:独身・会社員の場合
結論から言うと、独身・会社員の場合、生活防衛資金の目安は生活費の3ヶ月分です。
なぜ3ヶ月分で十分なのか
理由①:会社員には失業保険がある
会社員は、失業した場合、失業保険を受け取れます。
失業保険の給付期間は、自己都合退職で約3ヶ月、会社都合退職で3〜10ヶ月です。
つまり、失業しても、すぐに収入がゼロになるわけではありません。
理由②:独身は固定費が低い
独身の場合、家族を養う必要がないため、固定費が低く抑えられます。
- 家賃:一人暮らしなら5〜10万円
- 食費:3〜5万円
- 光熱費:1〜2万円
- 通信費:1万円
月の生活費が15〜20万円程度なら、3ヶ月分は45〜60万円です。
理由③:最終手段として検討するケースもある
万が一の場合、資産運用を見直すという選択肢も存在します。
生活防衛資金3ヶ月分 + 失業保険があれば、多くのケースで対応可能です。
私の実例:生活費の約3ヶ月分
私は、独身・会社員で、生活防衛資金として約60万円(生活費の約3ヶ月分)を普通預金に置いています。
月の生活費:約20万円
- 家賃(社宅):2万円
- 食費:5万円
- 光熱費:1.5万円
- 通信費:1万円
- 趣味・娯楽:5万円
- その他:5.5万円
生活防衛資金:約60万円(3ヶ月分)
なぜ3ヶ月分なのか:
- 失業保険がある
- 固定費が低い
- 最終手段として検討するケースもある
- 6ヶ月分〜1年分を置くより、投資に回したい
私は、昔から生活防衛資金を3ヶ月分で運用しており、今まで困ったことはありません。
関連記事:在宅勤務・出張ゼロの働き方が、20代会社員の投資パフォーマンスをどう変えたか【実体験】
独身・会社員の生活防衛資金の目安(月の生活費別)
| 月の生活費 | 3ヶ月分 | 6ヶ月分 |
|---|---|---|
| 15万円 | 45万円 | 90万円 |
| 20万円 | 60万円 | 120万円 |
| 25万円 | 75万円 | 150万円 |
推奨:
- 最低限:3ヶ月分
- 理想:3ヶ月分(私はこれで十分だと考えています)
生活防衛資金の目安:既婚(共働き)の場合
結論から言うと、既婚(共働き)の場合、生活防衛資金の目安は生活費の3〜6ヶ月分です。
なぜ3〜6ヶ月分なのか
理由①:収入源が2つある
共働きの場合、夫婦どちらかが失業しても、もう一方の収入があります。
つまり、収入がゼロになるリスクが低いです。
理由②:固定費が高い
既婚の場合、独身より固定費が高くなります。
- 家賃:10〜15万円
- 食費:6〜8万円
- 光熱費:2〜3万円
- 通信費:2万円
月の生活費が25〜35万円程度なら、3ヶ月分は75〜105万円、6ヶ月分は150〜210万円です。
理由③:どちらかが失業しても、片方の収入で生活できる
共働きの場合、どちらかが失業しても、片方の収入で生活を維持できる可能性が高いです。
そのため、独身より生活防衛資金は少なくても問題ありません。
具体例
月の生活費が30万円の場合:
- 3ヶ月分:90万円
- 6ヶ月分:180万円
どちらかが失業しても、もう一方の収入(例:月20万円)があれば、生活費の一部をカバーできます。そのため、3ヶ月分でも対応可能なケースが多いです。
推奨:
- 最低限:3ヶ月分
- 理想:6ヶ月分
生活防衛資金の目安:既婚(片働き)の場合
結論から言うと、既婚(片働き)の場合、生活防衛資金の目安は生活費の6ヶ月〜1年分です。
なぜ6ヶ月〜1年分なのか
理由①:収入源が1つしかない
片働きの場合、収入源が1つしかありません。
失業すると、収入がゼロになるリスクが高いです。
理由②:家族を養う責任がある
片働きの場合、配偶者を養う責任があります。
失業した場合でも、配偶者の生活を維持する必要があります。
理由③:再就職に時間がかかることもある
失業後、すぐに再就職できるとは限りません。
再就職に6ヶ月〜1年かかることもあります。
既婚(片働き)の生活防衛資金の目安(月の生活費別)
| 月の生活費 | 6ヶ月分 | 1年分 |
|---|---|---|
| 25万円 | 150万円 | 300万円 |
| 30万円 | 180万円 | 360万円 |
| 35万円 | 210万円 | 420万円 |
推奨:
- 最低限:6ヶ月分
- 理想:1年分
生活防衛資金の目安:子ありの場合
結論から言うと、子ありの場合、生活防衛資金の目安は生活費の6ヶ月〜1年分 + 教育費の予備です。
なぜ6ヶ月〜1年分 + 教育費の予備なのか
理由①:子供の急な出費がある
子供がいる場合、急な出費が発生しやすくなります。
- 病気・怪我の医療費
- 学校の制服・教材費
- 塾・習い事の費用
- 進学費用
理由②:教育費は計画的に準備する
教育費は、生活防衛資金とは別に、計画的に準備する必要があります。
ただし、急に私立に進学することになった場合など、予備費があると安心です。
理由③:子供がいると、リスクを取りにくい
子供がいる場合、投資でリスクを取りにくくなります。
生活防衛資金を多めに確保し、安心して投資を続けられる環境を作ることが重要です。
子ありの生活防衛資金の目安(月の生活費別)
| 月の生活費 | 6ヶ月分 | 1年分 | 教育費の予備 | 合計(1年分+予備) |
|---|---|---|---|---|
| 30万円 | 180万円 | 360万円 | 100万円 | 460万円 |
| 35万円 | 210万円 | 420万円 | 100万円 | 520万円 |
| 40万円 | 240万円 | 480万円 | 100万円 | 580万円 |
推奨:
- 最低限:6ヶ月分
- 理想:1年分 + 教育費の予備(100万円程度)
生活防衛資金はどこに置く?
結論から言うと、生活防衛資金は普通預金・定期預金に置きます。
おすすめ:普通預金・定期預金
メリット:
- いつでも引き出せる
- 元本保証
- リスクゼロ
デメリット:
- 利息がほとんどつかない
生活防衛資金は、「急な出費に対応するためのお金」です。
増やすことよりも、確実に引き出せることが最優先です。
NG:投資信託・株式
デメリット:
- 急に必要になったときに暴落していることもある
- 元本割れのリスクがある
- 売却に数日かかる
生活防衛資金を投資に回すと、暴落時に売却せざるを得なくなり、大きな損失を被る可能性があります。
「投資しながら貯めればいい」という意見もありますが、暴落時に”両方同時に不安定になる”のが最大の問題です。
生活防衛資金は、投資とは別に、確実に引き出せる場所に置きましょう。
関連記事:手取りが増えたら最初にやるべき3つのこと|NISA・DC・生活防衛資金の正しい順番
生活防衛資金を貯める方法
結論から言うと、生活防衛資金を貯めるには、毎月一定額を先取り貯金することが最も確実です。
① 目標金額を決める
まず、自分の生活費を把握し、目標金額を決めます。
例:
- 月の生活費:20万円
- 目標:3ヶ月分
- 目標金額:60万円
② 毎月の貯金額を決める
目標金額を達成するまでの期間を決め、毎月の貯金額を計算します。
例:
- 目標金額:60万円
- 期間:2年(24ヶ月)
- 毎月の貯金額:60万円 ÷ 24ヶ月 = 2.5万円
③ 先取り貯金を自動化
給料が振り込まれたら、すぐに別口座に移す「先取り貯金」を自動化します。
方法:
- 自動振替サービスを利用
- 給料日の翌日に、自動で別口座に移す
先取り貯金を自動化すれば、意識しなくても貯まります。
④ 生活防衛資金が貯まったら、投資を始める
目標金額に達したら、次は投資を始めます。
優先順位:
- 生活防衛資金を貯める
- 企業型DC・iDeCoを始める
- 新NISAを始める
関連記事:手取りが増えたら最初にやるべき3つのこと|NISA・DC・生活防衛資金の正しい順番
生活防衛資金が貯まらない場合の対処法
結論から言うと、生活防衛資金が貯まらない場合、支出を見直すことが最優先です。
① 固定費を削減
固定費を削減すれば、毎月の貯金額が増えます。
削減しやすい固定費:
- 通信費:格安SIMに変更(月5,000円→月2,000円)
- 保険:不要な保険を解約
- サブスクリプション:使っていないサービスを解約
② 変動費を見直す
変動費を見直し、無駄な支出を削減します。
見直しやすい変動費:
- 外食費:週1回に減らす
- 趣味・娯楽費:優先順位をつける
- 衝動買い:1日待つルールを作る
③ 収入を増やす
支出を削減しても貯まらない場合、収入を増やすことを検討します。
収入を増やす方法:
- 副業を始める
- 転職を検討する
- 昇給・昇格を目指す
関連記事:節税より先に見るべき数字──「可処分所得」を知らないと、お金は増えない
生活防衛資金を使ったら、すぐに補充する
結論から言うと、生活防衛資金を使ったら、すぐに補充します。
なぜすぐに補充すべきなのか
生活防衛資金は、「急な出費に備えるお金」です。
一度使ったら、次の急な出費に対応できなくなります。
例:
- 車の修理で20万円を使った
- 生活防衛資金が60万円→40万円に減った
- 翌月、家電が故障して10万円必要になった
- 生活防衛資金が40万円→30万円に減った
このように、生活防衛資金が減り続けると、最終的には投資を売却せざるを得なくなります。
補充の優先順位
生活防衛資金を使ったら、以下の優先順位で対応します:
優先順位①:投資の積立を一時停止し、生活防衛資金を補充
- 投資より、生活防衛資金の補充を優先
優先順位②:補充が完了したら、投資を再開
- 生活防衛資金が元の金額に戻ったら、投資を再開
私の場合:生活防衛資金は3ヶ月分にしている
私は、独身・会社員で、生活防衛資金として生活費の約3ヶ月分(約60万円)を普通預金に置いています。
失業保険があり、固定費が低い独身・会社員なら、3ヶ月分でも対応できると考えています。
ただし、生活防衛資金の目安は、家族構成・働き方によって変わります。
目安:
- 独身・会社員:3ヶ月分
- 既婚(共働き):3〜6ヶ月分
- 既婚(片働き):6ヶ月〜1年分
- 子あり:6ヶ月〜1年分 + 教育費の予備
自分の状況に合わせて、適切な金額を確保しましょう。
生活防衛資金は、「投資の土台」です。まず生活防衛資金を確保してから、投資を始めましょう。
今日も、明日も、あなたのペースで。淡々と積み上げていきましょう。
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免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の金融商品の推奨や投資勧誘を目的とするものではありません。生活防衛資金の目安は、個人の状況によって異なります。ご自身の状況に合わせて、適切な金額を設定してください。

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