※本記事は2026年6月時点の情報をもとにしています。
はじめに
新NISAが始まり、「成長投資枠で個別株を買って配当を受け取る」スタイルが流行っています。実際にSNSや雑誌でも、高配当株や日本株の優待狙いの話を目にしない日はありません。それでも私は、新NISAの成長投資枠でも個別株を一切買っていません。本記事は、投資を始めたばかりで個別株に手を伸ばすかどうか迷っている20〜30代の方に向けて書いています。
- インデックス積立は始めたが、個別株も気になっている方
- SNSの「配当生活」「優待生活」発信を見て心が揺れている方
- 個別株は怖いと思うが理由を言語化できていない方
- 仕事や家庭が忙しく、銘柄を追う時間が取りにくい方
この記事の結論
- 個別株は「決算読み・経済イベント追いかけ」など時間コストが想像以上に高い
- 個人投資家の長期勝率は、市場平均(インデックス)に勝てるとは限らない
- 値動きごとに感情が動くこと自体が、生活と健康のコスト
- インデックス投信なら世界中の企業に1本で分散できる
- 配当再投資型を選べば、配当の課税タイミングを後ろ倒しにできる
個別株を買わないと決めた経緯
最初の半年は、SNSで紹介される個別株のチャートを見ては「これに乗りたかった」と後悔するばかり。当時の私は資金も少なく、個別株を買えば一気にリターンが取れるかもしれないという誘惑に飲まれかけました。実際に2024年に成長投資枠が始まったとき、もう一度真剣に個別株を入れるか考えました。半年悩んで出した結論が「私の場合、個別株は買わない」。この記事ではその理由を整理して、過去の自分のような迷っている方に向けて書きます。

理由1 – 決算読みに使う時間が割に合わない
1つ目の理由は時間コストです。個別株を持つということは、最低でも四半期決算を読み、業績ガイダンスや業界ニュースを追いかけ、為替やマクロを意識して保有判断を続けるということ。私は本業を持つ会社員で、平日夜と週末の時間を投資の銘柄分析に費やすのは現実的ではありません。
仮に1日30分使って、年間で180時間。その時間を本業のスキルアップや副業、家族との時間に使うほうが、私のFIRE目標(40歳・6,000万円)への貢献度が高いと判断しました。インデックス積立は、ボタン1つ押せばあとは寝かせるだけ。時間効率はインデックスの方が圧倒的です。
理由2 – 個人の勝率は思っているより低い
2つ目の理由は勝率です。SNSでは個別株で勝った話ばかりが目立ちますが、長期データを見ると、個人投資家の大半は市場平均(インデックス)に長期で勝てません。プロのアクティブファンドですら、20年スパンで見ると80%以上がベンチマークに負けているというデータがあります。
プロが負ける土俵で、本業のある会社員が勝つには、相当な情報量と時間と精神力が必要。そのコストを払うくらいなら、最初から市場平均そのものに乗ったほうが期待値も時間効率も高い、という結論になりました。
理由3 – 感情コストを払いたくない
3つ目の理由は感情コストです。個別株を持つと、決算日にチャートを見たくなる、ニュースで株価が動くたびに気になる、SNSで同じ銘柄を持っている人の意見に左右される。これらはお金そのもの以上に、心理的な疲労を蓄積させます。
私はもともと心配性で、含み損が出ると夜眠れなくなるタイプ。インデックス積立は値動きを見ても「世界経済全体が下げているんだな」と思えて、個別企業の不祥事や決算ショックのような「特定の銘柄が突然崩れる」ストレスを避けられます。投資を「淡々と続けられること」が、20年単位の長期投資では結局いちばん効くと考えています。

成長投資枠でも投資信託を選ぶ理由
成長投資枠=個別株、と思い込まれがちですが、実はほぼすべてのインデックス投信を成長投資枠でも買えます。私のような「個別株は買わないが、年240万円までフル活用したい」会社員にとっては、成長投資枠にもインデックスを入れるのは合理的な選択。配当再投資型を選んでいるので、配当課税のタイミングを後ろ倒しにできる点も、長期では複利の効きが違ってきます。
個別株を「買わない」と決めて得られた時間と心の余裕
個別株を完全に手放してから、副次的に得られたものが2つあります。1つ目は時間です。決算カレンダーをチェックしない、企業ニュースを朝晩追わない、SNSの銘柄議論に巻き込まれない。
これだけで、平日夜の30分〜1時間が自由に使えるようになりました。その時間を読書や副業の勉強、家族との会話に充てています。2つ目は心の余裕です。
インデックス積立だけになると、株価ニュースで動揺することがほぼなくなります。「世界経済全体が3%下げた」と聞いても、20年スパンの積立では誤差なので、感情が大きく揺れない。むしろ下がっているときは「来月の積立で安く買える」と少しだけうれしい。
投資を続けるうえで、この心理的な軽さが何より重要だと感じています。20年単位で振り返ったとき、たぶん私は「個別株を買わない」と決めた日を、投資人生の正しい分岐点だったと思い返すはずです。
よくある質問 – 個別株を持たない選択
Q1. 個別株を全く触らないのは機会損失では? – その可能性はあります。ただし時間と感情コストを含めた総合判断で、私はインデックスのほうが期待値が高いと考えています。Q2. 個別株の優待目当てなら? – 優待のメリットを上回るリスクと管理コストがあるので、私は手を出しません。
Q3. 高配当株ETFはどう? – 配当課税が毎年発生するため、長期の複利効率では再投資型インデックスに劣ります。Q4. 暴落時に個別株を底値で買うのは? – 「底値」が事前に分かれば全員大金持ちです。私はそんな自信がないので、淡々と積立を続けます。
Q5. 個別株を持っている人を否定するの? – していません。これは私の選択であり、個別株で長期的に勝てる方も存在します。要は自分の生活と性格に合った方法を選ぶことが大事です。
まとめ
個別株を買わない理由は、時間コスト・勝率・感情コストの3点。新NISAの成長投資枠でも、私はインデックス投信を選び続けます。配当の有無や優待にとらわれず、淡々と世界経済に乗り続けることが、私のFIRE目標達成の最短ルートだと考えています。5年やって変わらないこの方針は、たぶん10年後も変わらないと思います。
今後の運用方針
個別株を買わないと決めたことで、私はインデックス投資をストレスなく続けられる状態に入りました。これからもこの方針は変えないと思います。「20年止めずに続ける」が私の最優先目標であり、それを支える最強の武器が「個別株を持たない選択」だと考えています。投資はゴールを設定したらシンプル化するほど続きやすく、続けるほど複利が効きます。
免責事項
本記事は私個人の経験や感想に基づく情報提供を目的としています。特定の金融商品や投資手法を推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。記載内容は2026年時点の情報であり、税制や金融商品の条件は変更される可能性があります。最新情報は各証券会社や公的機関の公式サイトをご確認ください。
