※本記事は2026年5月時点の情報をもとにしています。
はじめに
会社員でも確定申告でお金が戻る制度として「医療費控除」があります。私は2023年に投資を始めて、配当金や売却益で2回確定申告を経験しました。それでも医療費控除は「対象になるのは入院や手術くらいだろう」と思い込み、3年目までほぼ使っていませんでした。
今年改めて整理してみたら、家族分・通院交通費・市販薬まで含めて意外と積み上がる金額になっていました。本記事は、過去の自分と同じく医療費控除を素通りしている会社員の方に向けて書いています。
- 確定申告は経験あるが、医療費控除は使ったことがない方
- 会社員で「年間10万円も医療費なんかかからない」と思っている方
- 一人暮らしや単身赴任で領収書管理がゆるくなりがちな方
- 楽天証券などで投資の確定申告と一緒に医療費控除も整理したい方
この記事の結論
- 医療費控除の基準は「年間10万円超」だけではなく、所得200万円未満なら所得の5%超でOK
- 通院交通費・処方薬・家族分も合算できる
- 市販薬の一部はセルフメディケーション税制で別枠の控除対象
- 領収書は5年間保存、提出は不要(マイナポータル連携でさらに楽)
- 住民税にも自動反映されるため、戻る金額の見え方には注意が必要
なぜ医療費控除を3年目まで使わなかったのか
私が医療費控除を使わなかった一番の理由は、「年間10万円も医療費は使っていない」という思い込みでした。20代の独身会社員で大病もしておらず、感覚的にはせいぜい風邪のクリニックと歯医者程度。あと一段、家族の医療費を合算するか、セルフメディケーション税制を活用すれば十分に控除対象だったわけです。「使わない」と判断していたのではなく、「使えるかどうかの計算をしていなかった」が正確な表現だと気づきました。

見落としていた「対象になるもの」5つ
今年棚卸ししてみて、私が見落としていた対象を5つに整理します。1つ目は通院のための公共交通費(原則タクシーは対象外だが、徒歩困難な場合は対象)。2つ目は処方薬以外の市販薬(かぜ薬・湿布など、特定の成分なら対象)。
3つ目は歯科のインプラントや矯正治療(美容目的を除く)。4つ目は出産費用や定期検診の自己負担分。5つ目は同居家族の医療費全般。特に5つ目は、生計を一にしていれば別居家族の分も合算できる点が大きいです。会社員の単身赴任で実家の親の医療費を負担している方は要チェックです。
実際にいくら戻ってきたのか
私の場合、2025年分の医療費を集計したら家族分込みで14万8千円ほどになりました。所得税率10%の私が控除を使うと、計算式は「(医療費合計-保険金等の補填-10万円)×税率」になります。今回は(148,000-0-100,000)×10%=4,800円の所得税が戻る計算です。
さらに住民税も同様の計算式で5%相当が翌年度から軽減されるので、トータルでは7,000円前後の節税効果。「たった7,000円か」と思うかもしれませんが、領収書をスキャンしてe-Taxで申請するだけで7,000円が戻るなら、私のFIRE目標の達成スピードに無視できない積み上げです。投資の配当より確実にリターンが見える瞬間でした。
医療費控除を使うときの注意点
使うときの注意点を3つだけ。1つ目は「保険金で補填された分は差し引く」こと。生命保険からの入院給付金や、健康保険からの高額療養費の還付分は引かないとアウト。
2つ目は「医療費通知書(マイナポータル連携)」を活用すること。健保組合からのお知らせが自動で取り込めるので、領収書を1枚ずつ入力する手間が大幅に減ります。3つ目は「e-Taxでマイナンバーカード認証で完結する」こと。スマホ申告でも対応していて、私は楽天証券の特定口座年間取引報告書と一緒に1回で提出しました。

セルフメディケーション税制との使い分け
医療費控除には「セルフメディケーション税制」という別バージョンがあります。こちらは年間1万2千円超の対象市販薬を買ったら使える制度で、健診や予防接種を受けていることが条件です。私は2024年分で試しに使ったら、通常の医療費控除より戻る額が少なかったので、結局2025年分は通常版で申告しました。
両者は併用不可で、より戻る金額の大きい方を選ぶことになります。市販薬中心で病院にあまり行かない方はセルフメディケーション、家族の医療費を合算できる方は通常版、と覚えておけば判断は早いです。
来年に向けて整えた領収書管理のルール
今年の医療費控除をきっかけに、来年以降の領収書管理を仕組み化しました。具体的には、医療費の領収書を受け取ったら、その場でスマホで撮影し、Googleドライブの「2026年医療費」フォルダにアップロードする。月末に1回、その月の合計を家計簿アプリのメモ欄に記録する。
年末にマイナポータルの医療費通知書と突き合わせる。この3ステップだけで、申告期の負担はほぼゼロになりました。確定申告は「事前準備で8割が決まる」とよく言われますが、医療費控除も例外ではありません。
来年は所得が上がって税率が上がる予定なので、同じ医療費でも戻る金額は今年より増えるはず。投資の利益と同じく、節税も淡々と仕組み化することで複利のように積み上がっていきます。本業や家庭の余白でできる小さな積み上げが、FIRE目標の達成スピードを少しずつ底上げしてくれると感じています。
よくある質問 – 医療費控除と確定申告
Q1. 会社員でも医療費控除は受けられますか? – はい、年末調整では適用されない控除なので、確定申告で別途申告する必要があります。Q2. 領収書がなくなった場合は? – クレジットカード明細や薬局の購入履歴で代用できる場合があります。マイナポータルの医療費通知書も活用できます。
Q3. 同居していない家族の医療費も合算できる? – 「生計を一にする」関係なら可能。仕送りや学費負担をしている家族の医療費も対象になります。Q4. 医療費控除を申告すると住民税はいつ反映される? – 翌年6月から翌々年5月の住民税で控除額が反映されます。
Q5. e-Taxとマイナポータル連携、どちらが楽? – マイナポータル連携が圧倒的に楽。健保組合からの医療費通知書がそのまま取り込めるので、領収書1枚ずつの入力が不要になります。
まとめ
医療費控除は「10万円超じゃないと使えない」という思い込みのせいで素通りされがちですが、家族分・通院交通費・市販薬まで足すと案外届きます。投資の確定申告とまとめてe-Taxで提出すれば作業負荷もほぼゼロです。FIRE目標に向けた節税の一手段として、来年は早めに領収書をクラウドで管理するルールを作ろうと考えています。
今後の運用方針
医療費控除は、私の中で「節税の小さな積み上げ」のひとつになりました。投資のリターンが市場任せである一方、節税は自分のアクションで確実に手取りを増やせる領域です。次回の確定申告では、家族の医療費合算と通院交通費まで含めて、もう少し踏み込んだ申告を予定しています。
FIRE目標6,000万円・40歳に向けて、こうした「目に見えにくい年間数千円のリターン」をいくつ積み上げられるかが、20代会社員のうちにできる差別化だと感じています。
免責事項
本記事は私個人の経験や感想に基づく情報提供を目的としています。特定の金融商品や投資手法を推奨するものではなく、投資判断はご自身の責任でお願いします。記載内容は2026年時点の情報であり、税制や金融商品の条件は変更される可能性があります。最新情報は各証券会社や公的機関の公式サイトをご確認ください。
